HISTORY沿 革

名古屋大学では1965年に全国に先駆けて第1号50万ボルト電子顕微鏡が理学部に設置されたのを始めとして、 1972年には工学部に100万ボルト電子顕微鏡が設置され、1982年には125万ボルト超高圧電子顕微鏡が設置され、現在に至っています。

 第1号機開発の技術はその後の超高圧電子顕微鏡開発研究の端緒となり、同一型式による日本製電子顕微鏡が製品化され国内外に設置され、今日の超高圧電子顕微鏡研究の隆盛を見るに至りました。

 本学における超高圧電子顕微鏡研究の特徴は、広い分野の応用研究に加えて、応用研究者と機器研究開 発者が協力して新しい機器の開発研究を推進してきた点にあります。1982年度に導入された装置は、検出効率が高く物質透過能力も大きい走査機能を併せ 持った超高圧電子顕微鏡として設置され、非結晶性試料の損傷のない観察、試料微小領域の解析などに威力を発揮し、通常型の機器とは相補う機能を有する機器 として世界の注目を集めております。これらの機器により、全学共同利用の実をあげると共に、名古屋大学は東海地区の電子顕微鏡センター的な役割を果たして 多大の成果を上げてきました。この度、さらに「反応科学超高圧走査透過電子顕微鏡」を加え、次世代のナノ材料解析センターとして大きく飛躍することが期待されます。

 現在、当施設は名古屋大学の附置研究所である未来材料・システム研究所内の、附属共同利用研究施設として運営されております。